キャリアの考え方 その2

ケロッグMBAの方がすげーいいことかいてたので、引用させていただきます

 

http://kellogg-prospective.com/mba-application/post_51/

 

MBAのエッセーを書く際に、恐らく最も頭を悩ませる質問の一つがキャリアゴールであろう。将来の目標を書く訳であるから、実は何とでも書けてしまう。それだけに何を書いていいのかわからない。皆、将来については何となくの目標は持っている。お金持ちになりたい、偉くなりたい、世の中のためになりたい、物を作る仕事がしたいなどなど。しかし、それ以上の具体性を持たせ、これだ!という一つの方向に決めてしまうことは非常に難しい。

 

そもそもMBA自体が、将来のキャリアについて考える場である。私もこれまで幾度となくこのキャリアゴールについて自分自身に問い、多大なる時間をこの悩みの解決のために費やしてきた。そしてこの悩みは、ある日解決しても、またすぐに沸きあがってくる。成功した人の話や、他の人のキャリアへの考え方などを聞くと、自分が今思っているキャリアゴールが正しいのかと不安になってしまう。

私は悩むのはいいことだと思っている。一度しかない、短い人生、悔いは残したくない。一方で、悩むだけ悩んで何も生まれないのは時間の無駄である。1週間使って悩み続けても構わないけれど、その後にこれをしたいと決めないと、アクションプランが作れないからである。人間は目標がないとがんばらない。そもそも目標がないと、次に何をがんばっていいかもわからない。人が成長していく上で、目標を持つということは不可欠である。目標は定期的に変わって構わない。ただ、毎日変わるようではアクションプランが定まらない。定めたアクションがある程度の成果を出すまでは、それは維持すべきである。例えば、今すぐにでも起業したいと思い立ち、MBAを辞めるのはあまりにもったいない。将来の色々な可能性を考えてせっかく入ったMBAスクールはやはり卒業しておくべきだ。

MBAスクール側も、アプリカントのキャリアゴールが将来変わっていくことは百も承知である。恐らく彼らが知りたいのは、アプリカントに、将来の目標について突き詰めて考えるだけの思考力があるか、その目標を達成するためのプランニング力があるか、そのアクションプランをクリアしていくだけの実行力があるかを見たいのだと思う。なぜなら、学校に入ってからも、このプロセスを何度も繰り返す羽目になるからだ。これをちゃんとできる人じゃないと、MBAの二年間は成長を伴わない本当に無駄なものになってしまう。自分からイニシアチブをとって頭を使って考えられない人はMBAに来ると本当に不幸になる。そういう意味で、キャリアゴールのエッセーにはいくら時間を使っても構わないと思う。その際に、絶対に意識しなくてはいけないのは、そのゴールを決めるにいたった思考プロセス、そのゴールを達成するためのアクションプラン、そして自分はそれを達成するだけの実行力があることを見せることだ。そして何よりゴールとアクションプランは具体的でなくてはならない。

Kelloggの大物スピーカーの話を聞いて、彼らのキャリアの話になるとき、若い頃からこれをやりたいと一つに決めて、それにひたすら取り組んで来たという人にはあまり会ったことがない。むしろ、それぞれの人生のタイミングで、自分が本当に情熱を傾けるられるもの、楽しいと思えることを目標に掲げてやってきた結果として今があると言う人が多い。なぜなら、そういうことにこそ、自分の全精力を注いで急スピードで成長を遂げ、目標を達成することができるからだそうだ。

何ヶ月か前に、歴代のProfessor of the Year (学生が毎年選ぶ、最も素晴らしい教授)を集めて、キャリアゴールについての彼らのパースペクティブを聞くセッションがあった。そこで印象に残ったコメントを記しておく。

Professor Hennessy, Marketing (Professor of the Year in 2007):

“I wanted to become a Broadway actress.  Unfortunately, I could not make it.  Instead, I decided to change my future stage from Broadway to a school.  I am now performing on the stage of Kellogg!”

“If you don’t know what your career goal is, just work very hard to be useful.  You have to keep yourself very busy all the time to grow.”

Professor Allon, Operations (Professor of the Year in 2009):

“I have been just working very hard on something I feel very passionate about.  I didn’t imagine I would become a professor.  I studied Operations very hard because I liked it.”

彼らのコメントは、目標はフレクシブルでもよいこと、そしてどんな目標であっても、とにかく全力で取り組むことが成果につながるということを教えてくれている。

自分のMBA生活も残すところ、半年程度となった。Kelloggにもすっかり慣れてしまったためか、がむしゃらにがんばることを怠りつつある自分に嫌気もさしている。改めて、自分の将来のゴールを設定した上で、そこに全力で取り組むことに努めたい。楽と感じる環境ほど怖いものはない。成長をしていないからだ。若いときの苦労は買ってでもしろと先人は言ったが、その通りである。常にチャレンジグングな環境に自分を追い込む気持ちを忘れないでいたい。